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カフェを開業した人に聞きました

このメディアは、ミセツクの監修・取材協力のもとZenken株式会社が制作・運用しています。

飲食店の開業は厳しく、とくに流行りのカフェが出来ては消え、出来ては消え…という光景を、みなさんも見たことがあるはずです。

しかし、しっかりコンセプトを確立し、お客さんの心をつかむことができれば、経験がなくてもカフェの経営は可能です。

ここで、参考にしたいカフェがあります。その名前は「kenohi」。東京都武蔵小山駅から徒歩10分弱と、駅からけして近い立地ではありません。

2019年4月にオープンし、翌年からのコロナ禍も乗り越え、現在も経営を続けています。

店主の田中ひかるさんに直接お話をお伺いしました。

これからカフェをオープンしようと思う、すべての方に参考になると思います。

kenohiと店主の田中ひかるさん
kenohiと店主の田中ひかるさん

時間をかけたコンセプト設計

田中さんがまず着手したのはコンセプト設計。

「誰に」「どんな価値を」「どうやって」届けるのか。また、それで経営が成り立つのか、自身の体力や精神的な継続性を考えたそうです。

「どこに出店」するかは、物件との出会いにもよるので、後回しにしつつ、コンセプトと向き合ったそうです。

コンセプトと向き合うと言うと非常に端的で、これからカフェ開業をしたいと考えているみなさんも「できている」「簡単」と思うかもしれませんが、そんな簡単なものではありません。

夢と現実(経営)をどう両立させるか、多くの人が迷い、袋小路に入るはずです。

実際に田中さんも「経営のことを考えると、その人たちの痛みや課題感に対して自分の実感がないのに、ただカフェを求める母数が多いだろうという目論見だけで『主婦向けのお店にした方がいいんじゃないか』と考えてしまったこともありました」とお話ししてくれたように、コンセプトに悩んだ時期もあったそうです。

そんなときには「精神的な継続性」に立ち返ったとか。自分が長く継続できる、ずっと愛せるカフェって、どんなカフェだろう…。

コンセプトで悩んだときは、そう考えてみてください。

「kenohi」カフェコンセプトや情報収集で役立った書籍

「起業の科学 スタートアップサイエンス」(田所 雅之/日経BP)

カフェの開業というわけではなく、スタートアップ向けの書籍ですが、「自分がお客さんの痛み(課題)に100%共感できるモノをやれといったことが書いてあって、それがとても刺さった」そう。コンセプト設計の心構えの参考になりそうです。

『未来食堂ができるまで』(小林 せかい/小学館)

事業計画書策定の際に参考になったのが神保町の「未来食堂」さん。書籍内だけでなくネットでも事業計画書が公開されています。「未来食堂」で検索してみてください。

「同じように、開業を目指している人の参考になったら嬉しい」という田中さんの事業計画書や、開業に至るまでのプロセスもnoteで掲載されているので、ぜひご覧ください。https://note.com/0915hikaru/

気持ちの焦りとの戦い

物件は運良く居抜きが見つかり、都内目黒区という立地。

内装業者は入れずに、自分で掃除を行い、DIYを行った田中さん。理想の物件が見つかり、手伝ってくれるご友人もいて、順調のように思えますが、実はいろいろな焦りがあったそうです。

フリーレントの期間はあったものの、オープンできないと当然売上がないのに家賃が発生することになります。そのことへの焦りもあり、朝から晩までではなく、朝から朝まで一人で作業する日が続き、心身ともに疲弊したとか。

清掃してペンキを塗って、乾くのを待つ間に調べ物をしたり、食器を発注したり…。すべて自分の手でやろうと思いすぎて、今となっては「清掃は業者さんにお願いをすればよかった」と後悔も。

何より、区の融資相談に行くタイミングが遅かった結果、開店資金のクレジットの引き落としが預金残高では足りず、リボ払いに変更する3日前にお金が振り込まれたというギリギリの事態にもなったそうです。

一人で、初の開店業務となると、すべてのことに目が届かないのは当然とも言えます。

田中さんも「創業のコアの部分では、自分しか自分の正解を知らないので、誰かに相談したいと思ったことはない」とお話していましたが、コア以外の部分は相談できる相手やサービスを活用するというのは、自分が無理しすぎないためにも良いのかもしれません。

経営していく中での決断も…

kenohi

現在の「kenohi」はお一人様専用のカフェとして、静かな一人時間を提供しています。

目黒区の住宅街にあるお一人様専用カフェというと、非常に尖ったコンセプトとも思えます。

「もともと落ち着く時間を提供したいという想いでオープンしたものの、複数人でご来店されたお客様が盛り上がって声が大きくなり、静かな時間を過ごしたいなと思う人が去ってしまったりということがありました。

自分の思っていたものとお店が離れていってしまうという感覚があり、意を決してお一人様専用に切り替えました」(田中さん)

当初からのコンセプトをより明確にしたことで、もちろんお店に来なくなった方もいますが、明確なファンも増えたといいます。

途中でコンセプトを見直すことも、長い経営の中であるはず。

その際に当然売上予測などを立てて、収支が出るのか考えていくことも必要です。

「kenohi」ではお一人様専用にするにあたり、「2時間以上いる方は追加でワンドリンク注文」など、条件を設けたそうです。

やりたいことと経営と、しっかりと秤にかけていきつつも、芯の大切な部分はブラさない。それがカフェ経営における大切なことなのだと、田中さんのお話からはうかがえました。

ぜひ参考にしてください。

kenohi データ

kenohi
  • 住所 〒152-0002 東京都目黒区目黒本町4-2-6宝録堂ビル103(平和通り商店街内)
  • URL https://kenohi.jp/
  • Instagram https://www.instagram.com/kenohi_ht/
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